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19歳の時から今のまま! 原宿に住む81歳のイラストレーター 田村セツコINTERVIEW(全10回)

2019年5月26日更新

原宿に住む、元祖ケラっこスタイル(!?)の田村セツコさん。実は昭和の頃に大ブームを起こしたイラストレーターで、81歳の今も引く手あまたの売れっ子。原宿には今から40年前、お店などほぼなかった頃からお住まいなのだそう。服装や髪型は19歳からのまま変わらないそうで、お仕事で描かれる絵に大きな変化もない。自分の感性を信じるままに生きてきた、セツコさんのライフスタイルに迫るインタビューです!

第2回

 

ノートのはじっこに絵を描くのが好き。
そんな普通の女の子だった小女時代だった。
それが、一枚のはがきで人生が変わることに……。


1938年3月26日。生後間もなくお宮参りで、父母と。

 

ーーセツコさんが生まれたのは昭和13年。今とはいろんなことが違っていたかと思いますが。
まずはセツコさんがイラストレーターになるまでのお話を聞かせてください。

セツコ 女の子は子供の頃は皆、ノートのはじっこにお姫さまとか女の子を描いたりするでしょう。私もそうだったんです。とくに私が小さい頃は皆、家でラジオを聞く時代だったから、ラジオドラマを聞きながら、想像して登場人物を描いていました。
 読書も好きで『赤毛のアン』のアンとか『あしながおじさん』のジュディとかヒロインをを雑記帳に描いたり。高校の時は美術部に入りました。

学生時代に描いていた絵。


ーー当時はイラストレーターという職業名はありましたか?

セツコ なかったですね。それにそういう仕事につきたいと思っていたというよりか、漠然と「なれたらいいな」くらいに思っていました。
 それがある日、高校生の時ですが、ある少女向け雑誌に「あなたの好きな先生にお手紙を出しましょう」というページがあって、作家の住所一覧が出てたんです。今じゃ考えられないですけど。で「おたより出していいんだ!」って思って。往復はがきを買って、いちばん好きな松本かつぢ先生に送ったんです。

ーー当時大人気だった、少女漫画・叙情画の作家ですね。

セツコ そうです。「もしかして絵の仕事に入るとしたらどんな手続きが必要なんでしょうか」って。質問だけで、絵も描かず。返事はこないと思ってたんですけど……。なんと「あなたの作品を送ってください」って返事がきたんです。それで今まで描いたものを封筒に入れて送ったんですね。

ーーなんという返事がきましたか?

セツコ あまり誉めたことは書いてなかったんですけど(笑)、「一度訪ねていらっしゃい」ってあって、それで父に途中まで送ってもらって、お伺いすることに……。

ーー先生はまず何を話されました?

セツコ 恥ずかしそうな顔をされて「僕の絵のどういうところが好きなの」と。

ーー(笑)。

セツコ その後は1ヶ月に一度くらい、私の絵を見てくれるようになりました。たった1枚のはがきで、そういうことになるとは思わなかったですね。

ーーセツコさんが学生時代に描かれた絵を見ると、確かに画力が高いですね!どのような指導を受けていたのですか?

セツコ 絵を見せても先生はとくになにもおっしゃらなかったです。ひとつだけ忠告みたいなのがあったんですけど、「そうだね、少女向け雑誌で絵を描きたいなら、顔は可愛くかいたほうがいい」って。それだけです。それまでは絵はデッサンなど基本が大切、って聞いていたから、顔は体の一部くらいに思っていなくて。あまり可愛く描いていなかったんだけど、顔だけ正面と横を、いっぱい描いて練習するようになりました。

ーーそしてそのままイラストレーターに?

セツコ 高校を卒業すると学校の美術の先生は「芸大に行くように」っておっしゃったんですけど、父が公務員(警官)で、家族6人を養っている。母がいつも「安月給でたいへん」っていってたから、家計を助けようと思って会社に就職したんです。絵の仕事なんて考えられなかったです。まだこの頃は趣味だと思っていました。

ーーどのような仕事についたのですか?

セツコ 銀行員です。仕事場は東京駅の八重洲口側にあって、毎日9時から夕方5時まで。秘書室の仕事で、受付にいて、お客様がいらっしゃると恭しく名刺を小さなお盆に乗せて、重役室にご案内する仕事です。それもまた楽しかったです。お給料をいただけるのも嬉しかったし。

次回は……
銀行員だったセツコさんが本格的にイラストレーターの道を歩むようになり、成功するまでの道をお伺いします!ちょっぴりしょっぱい、苦難の道です!

 


田村セツコ(たむら せつこ)

イラストレーター、エッセイスト。
1938年2月4日、東京生まれ、B型。高校卒業後、銀行の秘書として働きながらイラストレーターに。1960年代に雑誌「りぼん」「なかよし」のおしゃれ提案ページで活躍、70年代には多くの文具や雑貨の会社と契約、セツコグッズは大ブームになった。サンリオ「いちご新聞」では創刊の75年から現在までイラストエッセイを連載。80年代は『おちゃめなふたご』など名作シリーズの挿し絵を描き、今も続くロングセラーに。田村セツコオフィシャルブログでは、アリスみたいに奔放に毎日を好奇心いっぱいで飛び回るセツコさんの姿が見られます!https://ameblo.jp/setsuko-tamura/

 

ーーセツコさんの著書ーー


『田村セツコ HAPPYをつむぐイラストレーター』河出書房新社刊、内田静江編、1,600円


『孤独をたのしむ本 100のわたしの方法』興陽館刊、田村セツコ著、1,388円

ーーセツコさんの個展ーー



現在、とちぎ蔵の街美術館で田村セツコ展開催中です!8月4日(日)まで、セツコさんと縁がある栃木市のとちぎ蔵の街美術館で、初期の貴重な作品から最新作まで、セツコさんの長きにわたる幅広い活動を紹介しています! イラスト原画、油彩、コラージュ、グッズ類など、多彩な作品を通じて、ハッピーな気持ちになれる展覧会です。

 

会期/2019年4月27日(土)~8月4日(日)
開館時間/午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日/毎週月曜日(祝日の場合は開館し、翌日休館)
観覧料/一般(高校生以上)500円(300円)、中学生以下は無料 
()内は20名以上の団体割引料金 
*身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている方とその介護者1名は無料 
主催/栃木市、栃木市教育委員会、とちぎ蔵の街美術館
後援/朝日新聞宇都宮総局、産経新聞社宇都宮支局、下野新聞社、東京新聞宇都宮支局、毎日新聞宇都宮支局、読売新聞宇都宮支局、株式会社エフエム栃木、栃木ケーブルテレビ、株式会社とちぎテレビ、株式会社栃木放送

問合せ先/とちぎ蔵の街美術館
〒328-0015 栃木県栃木市万町3番23号
TEL:0282-20-8228 FAX:0282-20-8227
E-mail: k-museum@city.tochigi.lg.jp

ホームページアドレス
https://www.city.tochigi.lg.jp/site/museum/

 

ーーセツコさんがサポートするグループ展ーー
★「HAPPY FRIENDS!展」開催中!
開催中~6月3日まで

ikkA Gallery
東京都墨田区向島3-6-5
☎︎03-5637-8773
https://twitter.com/cafeikka

 

ーーセツコさんが講師をつとめる講座ーー
★「ようこそ!セツコの部屋へ」
毎月1回開催

東京・西武百貨店池袋本店・別館8・9階 池袋コミュニティ・カレッジ
☎︎03・5949・5486(代表)
https://cul.7cn.co.jp/programs/program_707164.html

 


協力★弥生美術館
取材・文★鈴木真理子
写真★三橋利江


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