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漫画『イノサン』『イノサンRouge』『孤高の人』著者・坂本眞一インタビュー！ SEASON2ー第５回　ー最後のアナログ原稿拝見！ー

2019年4月21日更新

めまぐるしく次々に展開される予想外、驚愕のシーン達！
そして……残酷なのに、美しすぎる登場人物達♥︎
圧倒的な画力と美的センスで、唯一無二の作品を作り上げる
坂本眞一さんに『イノサン』『イノサンRouge』
『孤高の人』を通してインタビュー！

『イノサンRouge』6巻より。

アトリエでお仕事中の坂本さんです！
ただ今ゴールデンウィーク前進行で
休みなくひたすら執筆に明け暮れているようです……！

………前回のお話………
前回は、『イノサンRouge』がどのような過程で描かれていくのかを、
ステップを踏んで見せてもらいました！
今は原稿はもちろん全てMacで全て制作しています。
そこで今回はちょっと気になる、
最後となったアナログ原稿を見せてもらうことに……！

パソコンがあれば、もう鉛筆は要らない
でも「百円均一」の線を引いてはいけない

ーー原稿は今、パソコンで描かれているのですよね？　

坂本　そうです。鉛筆とか全く必要がなくなりました。パソコンだと何度も消してやり直しができるのもいいですね。でもイレギュラーでできるおもしろい線、というのが時々あって、それを消さないように注意しています。きれいな正しい線だけ残していくと、僕は「百円均一の線」って呼んでるんですが、万人受けする線になってしまって。なんとも味けなくなるんですよね。そうはならないように気をつけています。納得できない線を許容しつつバランスを取りながら、諦めを付けて線を選んでいかないと…。パソコンでやっていてもアナログ感を残していきたいと思って取り組んでいます。そもそも自分はアナログなタイプだと思っているし。「アナログの時のほうが上手かった」とか言われたくないですから。

ーーパソコンの操作には詳しいんですか？

坂本　スタッフに、僕より詳しい者がいるんですよ。だから彼らが使いやすい環境にしています。

ーーアナログ時代の原稿が気になります！　最後の紙の原稿はどれになりますか？

坂本　『イノサン』は全てデジタル。その前の『孤高の人』では最終話まで紙の原稿で納めていました。こちらたそうです。といっても、デジタルとアナログを混ぜているんですけれど。

『孤高の人』17巻より。
これが最後になった紙の原稿のうちの２枚。
背景はデジタルで作ったものを切り貼り、
鶴は手描きだそう。
フルデジタルより手間が掛かりそうです…

『孤高の人』17巻より。
こちらの原稿も最後の紙原稿ののうちの１枚。
こちらをひっくり返してみると…↓

紙の裏に、黒く塗りつぶしたベタ色が
透けて見えました！！w
紙の原稿ならでは……、ですね！

『孤高の人』１巻。
坂本さんの出世作です！
命がけで山に挑む男達の物語！！

次回はーー
抜群の画力で見る者をうならせる坂本さんに、
ズバリ、漫画家としてどれくらい自信を
お持ちなのかお伺いします！　お楽しみに～～♥︎

坂本眞一（さかもと　しんいち）
1972年大阪市生まれ、91年『キース!!』でデビュー。2010年『孤高の人』で第14回文化庁メディア芸術祭漫画部門最優秀賞受賞。2016年パリ・ルーブル美術館からの招致で「ルーブル美術館BDプロジェクト」に出展。現在は『イノサン』に続き「グランドジャンプ」で『イノサンrouge』を連載中。公式サイト（試し読み可）https://youngjump.jp/innocent/ 昨年末、Apple Booksから『坂本眞一　イノサン画集G』も出版、話題に！

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『イノサン』１－９巻に続き、現在『イノサンrouge』最新刊の９巻まで発売中！（集英社発行）

●坂本さんの画集！　デジタル版のみの展開です！

『坂本眞一　イノサン画集G』(Apple Books）

インタビュアー／鈴木真理子（すずき　まりこ）
雑誌「KERA」「Gothic&Lolita Bible」「KERAマニアックス」の創刊編集長をつとめ、その後も「ETERNITA」「Miel」「tulle」などファッション雑誌の立ち上げを手伝う。原宿系ファッション、そして様々なカルチャーやアートが大好物！